インターナショナルスクールで英語を教えているパメラさん


Pamela Jeanne Buckley

【プロフィール】

国籍:イギリス / 年齢:56歳 / 職業:英語教師 / 居住国:シンガポール / 言語:英語・フランス語

-どんなお仕事をされていますか?

シンガポールのインターナショナルスクールOFS(Overseas Family School)で英語クラスを担当しています。

‐どのようなきっかけで今の仕事を始めたのですか?

幼稚園から高校まであるOFSには70か国以上の国から生徒が集まっていて保護者の英語のレベルも色々です。そのため、保護者である大人向けの英語のプログラムも充実していて、初級1&2、中級1&2、上級と5つのレベルの英語クラスがあります。私はシンガポールに来てからBritish Councilで英語教師の資格を取ったのですが、そこで出会った友人が自分の子供がOFSに通っていたのが縁で大人のクラスの英語教師を始め、それから半年たったころ私に「初級の担当講師が帰国するので後任にどうか」と声をかけてくれたのがきっかけです。2008年から初級1&2のクラスを担当し、その後2010年に帰国した先生から上級クラス、その後に帰国した先生からも中級1クラスも引き継ぎ、現在5クラス中4クラス・週に8時間を担当しています。‐シンガポールに来るまではイギリスでどんなお仕事をされていたのですか?

1979年に大学を卒業してから2006年にシンガポールに来るまでずっと出版業界で働いていました。4社を渡り歩きましたが、ずっとビジネス雑誌が専門で始めはマーケティングを担当し、後に編集者として昇進しました。17年目に転職し編集局長を務め、2001年からの3社目の出版社では経営責任者となるなど、充実した仕事をしていました。欧米やアジア、中東にも出張して現地で新たなビジネス雑誌の創刊が可能かどうかリサーチして立ち上げをサポートしたりするのも非常に遣り甲斐のある仕事でした。シンガポールに初めてきたのも1984年の出張で、その頃東南アジア向けに創刊した雑誌で現在でも発行が続いている雑誌もあります。2003年からシンガポールに来る2006年までは、出版社のコンサルタントを務め、M&Aに絡むような企業評価などもしていました。

‐出版業界のエキスパートとして素晴らしいご経歴ですね! シンガポールに拠点を移すことでお仕事を辞めるのは残念な気持ちもあったのではないですか?

実はシンガポールでも週に2回ほど出版社で仕事をしています。長年イギリスで培った出版業界の経験を活かして、企画立案や執筆、校正やWebサイト業務など、幅広く関わっています。ここは公用語が英語の国だから、自分の強みを活かして新しいライフスタイルが築けたのも幸運でした。

‐シンガポールで生活を始めた時期と理由を教えてください。

2006年9月に、夫の仕事の都合によりシンガポールで生活を始めました。夫はイギリスで木材関係の会社を経営していて30年以上前からアジアとの取引がありシンガポールにも多くの友人がいました。当時取引先から東南アジアへの同行を求められる機会が増えていたこともあって、友人からシンガポール政府が海外企業の誘致に積極的だという情報を得て、会社を設立することにしたのです。

‐在星期間が7年近くと長いですが、初めから長期滞在される予定だったのですか?

いいえ!初めは会社を設立する数年のつもりだったのですが、どんどん延びて今に至っています。でも、この先はそんなに長くはないと思っています。

‐何か計画があるのですか?

特に決めているわけではないけれど、夫は私より年上なので、そろそろビジネスのペースを落として余生を楽しむ時期に入るのではないかと考えています。でも、シンガポールの生活はとても快適で楽しみも多いからこの生活を終わらせる決断はなかなか出来ないかもしれませんね(笑)。実は永住権も取得済みで昨年5年間の滞在延長を申請したばかりです。

‐言語は英語のほかに何語が話せますか?

大学でフランス語を勉強し1年間留学もしたのでフランス語は流暢に話せます。出版業界の経歴で2社目に編集局長に抜擢された会社はフランス系の会社だったので出張や本社との仕事はフランス語を話していました。シンガポールでもフランス人との御喋りを楽しんでいます。あとはドイツ語が日常会話程度、イタリア語も勉強したことがあります。

‐順風満帆な人生ですが、ターニングポイントはありましたか?

イギリスではずっと出版業界で走り続けていたので、ターニングポイントはシンガポールに来たことです。御蔭で英語教師という新しい仕事に出逢い、インターナショナルスクールで素敵な女性たちとの楽しい時間を過ごせるようになりました。年齢的にもターニングポイントがあって丁度良かったのかもしれませんね(笑)。

‐シンガポールについてどう思いますか?

とても良い国で大好き!もともと私はロンドン育ちだから都会の生活が好きなの。シンガポールはとてもダイナミックで勢いのある国よね!今はイギリスやヨーロッパの国々は景気が良くないので、皆の気分が沈んでいて考え方も消極的で雰囲気が暗くて…シンガポールのようなダイナミックさはどこにも無くなっているから、ここは一年中プールで泳げて、コンサートに行ったり美術館に行ったり、近くの公園や自然保護区でいつでもウォーキングもできるし、食事も世界各国のお料理があって楽しみが尽きないので此処の生活が今の自分たちに合っていて気に入っています。

‐老後はどこで過ごしたいですか?

シンガポールは自分たちが好奇心旺盛で忙しく仕事をしたり遊んだりする生活には向いているけれど、定年後にもっとゆっくり穏やかな生活を望むようになったら、ダイナミックで勢いのあるこの国は静かに余生を送る生活には適さないと思っているので、ロンドンか別荘を持っているフランスか…どこかヨーロッパの国に住みたいわね。此処は良い所だけど一年中暑いでしょう?やはり歳を取ると季節の移ろいを楽しんだりして生活したくなるものですからね(笑)。

‐シンガポールの将来についてどう思いますか?

昔シンガポールに来たばかりの頃は外国人が珍しい感じでバス停にいるだけでも「どこの国から来たのか?これからどこに行きたいのか?どのバスに乗ればよいかわかるか?」と多くの人がフレンドリーに話しかけてきてくれたものでしたが、最近は外国人の増加が問題になっていることもあり、皆無関心で昔より距離を感じる気がします。この国の将来は人口問題や外国人との共存について政府が上手くコントロールしていくことが大きなポイントになってくると思います。ただ、いずれにしてもシンガポールが国際的に成功しているのは紛れもない事実で世界中の人を魅了しているので未だこの先も安泰だと思います。

‐日本人についてはどんな印象を持っていますか?

英語のクラスには日本人の生徒も多く、とても素敵な女性ばかりだと思っています。日本人は礼儀正しくフレンドリーで常に笑顔でいるのが好印象です。でも、みんな自信が無く恥ずかしがり屋で静かなのが残念ですね。特に初級クラスで彼女たちは余り発言しませんが、実は文法などの英語力はほかの国の生徒に比べてとても高いのです。それは日本の英語教育が読み書き中心で会話を重視してきていないことの表れだと理解していますが…。

‐そんな日本人へ英語教師として是非メッセージをお願いします。

日本人はとても真面目で勤勉なのが良い所ですが、自信がないと引っ込み思案になりがちな気がします。英語を勉強している日本人に、もっと自信をもってどんどん英語でコミュニケーションをとり英語に慣れるようになってほしいです。日本人の英語の基礎は会話をするのに十分なレベルだと思います。ただ話す機会がなく慣れていないことや正しい文法を使うことを意識しすぎて自信がなくなっているだけなので、海外に出た場合は特にどんどん話して慣れるようにしてほしいです。流暢に英語を話しているように見えるシンガポール人やヨーロッパやラテンアメリカの人達も実は正確な文法を使っているわけではないんですよ(笑)。私も日本人の生徒に他国の生徒同様に自信をもって話す勇気を持てるようお手伝いしたいと思っています。私はまだ日本に行ったことがないので今度の10月に紅葉の美しい日本を旅行するのをとても楽しみにしています。これから英語のクラスでも日本の素敵な場所を沢山教えてもらおうと思っていますのでよろしくお願いします(笑)!