「安定」の意味について考える(BorderlessWorker.com管理人)

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by BorderlessWorker.com 管理人

よく安定が一番と言いますが、安定とは何なのでしょうか
パッと思いつくのは公務員や大企業の社員になって、
クビにならずに定年まで勤め上げて、退職金と年金で
お金に困らず老後を迎えるということでしょうか。
お金の心配をしなくて良い、という意味では安定と
言えるかもしれません。

しかしこれは世の中の現象を結果からさかのぼった
表現に過ぎず、未来について話すのであれば、
安定というのは机上の空論だと思うのです。
日本は革命や戦争がなく、会社が従業員をクビにすることが
難しいという前提があるので、上記のような安定コースと
言うのが存在するような気がします。
しかし人生はゲームではありませんので、たとえ公務員で
あっても組織の中で40年生き残っていく必要がありますし、
お金が入っていれば幸せというほど人の感情も
単純ではありません。
もちろん組織がなくなる可能性もあります。
そんな人生の凸凹を「安定っていいな、安定を目指そう」
で片づけてしまうのは表面的すぎると思うのです。

あえて定義するとすれば、安定とは
「なるべく人生を波風立てず過ごしていく」思想のこと
であり、それ自体が必ずしも安定を実現できるわけでは
ありません。もし生活する上での不安がないという
意味で安定を目指すのであれば、
皇族になるとか、農業をやって食料をため込むといった
方法を目指すのが、正解に近づくと言えるでしょう。

大ヒットした半沢直樹は、銀行という安定した職業に
つきながらも、上司に楯突いてリスクを冒したり、1つの
失敗で出向させられてしまう人間模様を描いています。
そうなると銀行員であっても安定なのか不安定なのか
わかりません。
お金の入り方だけを捉えて「安定」を定義するのは
そもそも無理があるのです。

外国に住んでいると、世の中は諸行無常、世界には
さまざまな価値観があるなと気付かされます。
例えばフィリピンからやってくるメイドは少ない給料で
長時間働いていますが、さらにその給料から毎月
せっせと母国の家族に送金しています。
その一方で、中国人金持ちのドラ息子がフェラーリを
乗り回しています。
またミャンマーでは、人々は自分が稼いだお金をお坊さんに
積極的に納めています。
人には本来それぞれの価値観があり幸せの形も様々なの
ですが、お金の稼ぎ方と使い方だけに注目するがために、
「安定」とか「挑戦」といったバーチャルな概念に
自分の人生を当てはめてしまいます。
それでは苦しいだけだと思うのです。

私個人は、会社を運営できるだけの安定した売上は欲しい
ですが、外国に来てしまっているのでビジネスも生活も
「安定」とは無縁です。むしろ日々、将来どうするかに
頭をめぐらせ、新しい挑戦と発見を繰り返すことが、
日常であり安定した状態です。

「餓え」に直面していない限り、たいていの挑戦は
所詮リスクが限定されているものですから、
お金の入り方にとらわれずもっとフリーハンドで
人生を描いてみてもいいのではないかな、
と思う今日この頃です。

「お金は良い名使いにも、悪い主人にもなる」訳ですから